クルマの個人売買は危険の大嘘
ヤフオクで軽自動車を気持ち良く売却した顛末記


目次

1. はじめに
2. 背景と発端
3. リスクチェック
4. 相場確認
5. 車両のチェック
6. 書類のチェック
7. 写真撮影
8. 出品その1
9. 出品その2
10. 金額
11. 落札
12. 引き渡し
13. その後
14. まとめ


1. はじめに


皆さんは、不要になった自動車はどうされていますでしょうか?

殆どが、新車買い換えの際下取りに出したり、あるいは中古車買い取り業者に売却したりされているのでしょう。

ですが、ご存じの様に買い取り価格と販売価格には、数万円~数十万円もの開きがあるのです。


もちろん業者も利ざやが必要ですし、販売に当たって車両に多少の手を加えたりペーパーワークが必要なので当然と言えるでしょうが、ネットオークションで個人売買が普及した今では、それをみすみす赤の他人の業者に渡すのももったいない話です。

また年数が経った愛車の場合、まだ乗れるのにと思いながらも、廃車にするのも心が痛みます。

でしたら、個人売買で売ってしまいましょう。

ネットで調べると、個人売買は手間だ危険だリスクが多い、だから専門業者に売るほうが安心だとあります。

これを深読みすれば、そんな記事の大半は業者の関係者が書いており、中古車販売はいかに旨味のある商売かを如実に物語っているとも言えます。

またクルマの場合、確かに名義変更や税金等の問題がありますが、業者が対応できる事を私達が対応できない訳がありません。

という訳で、同じ様に思う方は是非本書を参考にして、個人売買に挑戦して頂ければと思います。

おっと言い忘れましたが、個人売買ではどんなに高価なクルマであっても消費税が合法的に免除されるのです。

挑戦しない手はありません。


2. 背景と発端


我が家もついに、軽自動車を新車に買い替える事にしました。

今まで乗っていたクルマは、1年ほど前に中古で購入した平成12年(1998年)式のワゴンRです。


既に15年が経過しているものの、走行距離はたったの3万キロで、外見もソコソコで車検も半年以上残っています。

新車を購入するディーラでは値が付かないとの事でしたので、早速近所の大手買い取り業者を尋ねた所、立て込んでいるので予約して来てほしいとの事でした。


週末だったの忙しいのだろうなと思い平日の午前中に覗いた所、やはり予約が必要だが、夕方ならもしかしたら対応できるかもしれないとの事でした。

もしかしたらという事は、折角出向いてもまた追い返される可能性があるという事です。

なるほど、中古車を売る場合、(質屋と同じで)売り手より買い手の方が偉いのだなと気付いた瞬間でした。

おまけにこの様に値の付かない様な古い車両だと、積極的に査定する気も無いのだという事も、担当者の素振りから気付かずにはいられませんでした。

それでは先に進まないので、ネットで中古車の引き取り業者に見積もりをお願いした所、リサイクル券があれば6千円で引き取って貰えるとの事でした。

相場はそんなものかなと思いつつく、今度は別の大手買い取り業者に車を持っていき見積もりをお願いしました。


アポ無しですが、ここでは何とか事務所の中までは入れて貰えました。

車両をチェックして貰った結果、結局査定はゼロとの事でしたが、走行距離が少ないので、本社に問い合わせしてくれるとの事でした。

翌日業者から連絡があり、今なら代車で使うので1万円で買い取って貰えるとの事です。

ただし売却予定の4月以降になると税金が掛るので、その場合税金をこちらで支払ってほしいとの事でした。

という事は、売値はたった2,800円です。

おまけに、業者が使う代車の税金を、こちらが支払うという事にさすがにカチン(正確にはムカッ)ときました。

買い取り業者は、こんな殿様商売をしているのかと。

だったら多少手間でも頑張って自分で売ろう、そしてそれをネットに書こう、と決断した瞬間です。


3. リスクチェック


とは言え、やはり名義変更だの税金だのが心配です。

という訳で、早速ネットで個人売買に伴うリスクを調べてみます。

すると以下の様な事が分かりました。

1)自動車税


個人売買で心配なのは、名義変更がいつまでも行われない場合です。

この場合、自動車税の請求書がいつまでも売り手側に届き、これを支払わないでいると当然延滞金が発生します。

そう聞いただけで、ついつい個人売買を躊躇してしまいますが、納税通知書が売り手に届いたとしても、当然ながらその支払い義務は買い手側にあります。

ですので、万一名義変更が行われなくても、買い手に支払って貰えば良いだけです。

また車検更新の際、納税証明書が必要になりますので、自動車税が支払われない限り、次の車検が受けられないという大きな不便を、買い手は強いられる事になります。

という訳で、このリスクは心配するほど大きくは無さそうです。

なお調べてみたら、軽自動車の場合で1年間自動車税を滞納しても延滞金は千円程度ですので、自宅が差し押さえられる事はなさそうです。


2)事故等のリスク


名義変更が行われない場合のもう一つの心配事として、万一その車両が事故や違反を行った場合の責任が売り手に掛る恐れがある事です。

これについてもまことしやかに言われていますが、調べる限りその車両の譲渡を行ったとの証明ができれば、回避できる様です。

実際購入者の落ち度でありながら、善意の第三者が不当な債務を負う事は、どう考えてもおかしな話です。

よしんば民事裁判になったとしても、民法の基本原則(過失がなければ責任を問われない)から考えても負けるとは思えません。

ですので、少なくとも万一に備えて、いつ誰に譲渡しかを証明できる様にしておけば良いと考えます。


3)強制抹消


とは言え自分名義のクルマを、他人に乗り続けられるのは、決して気持ちの良いものではありません。

そこで更に調べてみると、陸運局或いは軽自動車協会に事情を話せば強制抹消(正確には道路運送車両法の第15条の永久抹消登録もしくは第16条の一時抹消登録)も可能との事です。

これはその自動車を運行の用に供することをやめたと宣言するものですので、国内で合法的にそのクルマを運転する事はできなくなります。

さすがにここまでやるのは最後の手段と捉えるべきでしょうが、最悪の場合この手もあるという事です。

なお余り知られていませんが、自動車の所有者が変わった場合は、名義変更を15日以内にするよう法律(道路運送車両法の第13条)で義務づけられており、違反すると何と50万円以下の罰金(同法の第百九条)となります。

なお当然ながらその義務を負うのは、新しい所有者です。

この様な話は、ご存じでしたでしょうか?

こういう情報は、業者が書いたとおぼしき中古車売買のネット記事には、一切書かれていません。


4)保証金


通常個人売買における名義変更は、落札者側で行うのが普通の様です。

そのために出品者は名義変更完了までの保証金として1万円~3万円を落札者から預かるか、売り側が行う場合実費と手数料を貰って代行する様です。

私の場合、自動車税の絡みもあり、3万円を保証金としました。


5)まとめ


まとめとしては、確かにクルマの個人売買には名義変更をされないというリスクはあるものの、譲渡が成立したとの証明ができれば、そのリスクは問題無く回避できると言えます。

ですので、後述する売買用の書類一式のコピー、買い手の免許証のコピー、譲渡日のメモを、名義変更完了まで保管しておきましょう。

難しい事ではありません。


4. 相場確認


相場の確認ですが、これはヤフオクの出品状況やら、オークファンで過去の落札金額を見れば大凡の見当が付くと思います。

当方の場合、業者に売却しても6千円ですので、数万円でも売れればオンの字です。

ただし、ヤフオクに自動車を出品して取引するには下記利用料が必要です。

出品システム利用料: 3,024円(税込)
落札システム利用料: 3,024円(税込)

このため、6千円以下ならば出すメリットは無くなります。


5. 車両のチェック


ヤフオクに出品しようと決めたら、次は車両のチェックです。

チェックする箇所は、外観、内装、機関、足回りでしょうか。

なお普段使用しているので、知ってはいるつもりでも、意外に気が付いていない事があったりします。

また一通り見たつもりでも、意外に見落としがあり、何度も車庫を往復してチェックする事になりますので、以下のチェックリストを見ながら確認する事をお勧めします。

分類  チェック個所  内容
外観       ボディー 傷、修理、錆等
 窓ガラス
 灯火 点灯、ひび、割れ
アンテナ 折れ、曲り
タイヤ できれば溝深さを数値で表す。
また編摩耗も確認する。
 内装   コンソール ひび、割れ
シート 汚れ、破れ
天井 汚れ、破れ
走行距離 記録
 下周り  オイル漏れ にじみ具合
ダストブーツ  破れ
 エンジンルーム エンジンオイル
ブレーキオイル
ラジエター液量等
液量、汚れ
 トランク スペアタイヤ
工具
有無、程度


クルマに限らず個人売買の秘訣は、不良個所は全て開示する事です。

その方がむしろ高く売れると前向きに捉えましょう。


6. 書類のチェック


軽自動車の売買に際して必要な書類は、以下の通りです。

①車検証

②自賠責保険証

③申請依頼書

③納税証明書

④リサイクル券(預託証明書)

ちなみに名義変更に必要な書類は、①~③になります。

なお③申請依頼書は、ネットでダウンロードできますので、事前に用紙をプリントしておき、以下を参考に旧使用者と旧所有者欄に氏名と住所と捺印をしておきましょう。


売買が成立したら、車両の受け渡し日にこれを渡せばOKです。




7. 写真撮影


それでは次に車両の写真を撮ります。

履歴書の写真やお見合いの写真ほどではありませんが、見た目の印象は大事です。

よしんば多少のデコボコがあっても、すっきり見えた方が印象が良くなります。

という訳で、いくつか撮影のコツもお伝えしておきたいと思います。

1) 不用品を降ろす


恐らく何方でも、愛車の中にクッションやらバックやらマスコット等を載せていると思います。

これらが写真撮影では邪魔になりますので、一旦全て降ろします。

恐らく次のクルマにそれらを載せると思いますので、使わない物は大きめの段ボール箱を用意して一括して保管しておきましょう。

2) 撮影は曇りの日を狙う


直射日光が当たっていると、どうしてもコントラストのきつい画像になってしまい、黒くつぶれた個所や白く飛んでしまう箇所ができます。

  
直射日光              曇り空 


また車両を色々の角度から撮ると、向きによって日向になったり日陰になったりしてしまいます。

ですので、クルマの写真を撮るときは強い陰の出ない曇りの日がお勧めです。

3) 中腰で撮る


また撮影する高さですが、立ったままの撮影ではなく中腰での撮影の方が自然に見えます。


  
上から撮影           中腰で撮影

クルマに限った事ではないのですが、カメラの高さは被写体の中心が一番自然に見えます。

4) 室内はストロボを焚く


  
ストロボ無し          ストロボ有り

室内の撮影においては、ストロボを焚いた方がフロアまで写るのでお勧めです。

なお上の写真はハンドルが少し曲がっていますが、まっすぐにした方が断然印象は良くなります。

なおヤフオクには3枚以上の写真を載せる事は可能な様ですが、色々面倒そうなので3枚しか上げませんでした。

もし他の写真が見たい方が居たら、メールアドを教えて頂き、別途送付するつもりでいました。


8. 出品その1


出品準備が整いましたらいよいよ出品です。

ヤフオクの出品例を参考に、出品車両の説明文を作成します。

私の場合、以下の様にしました。

車検付H10ワゴンR機関良好3万キロ3ドア3AT

【概要】
平成10年式のスズキワゴンR (2WD、3AT、RX、1+3ドア)です。
使ってみると不便な3ドアタイプですが、走行距離はまだ3万kmですので、エンジンを含め快調です。
車検は今年一杯(平成27年12月)まで有効です。

【外装】
ルーフの継ぎ目のモール端部が1か所浮いています。
その他目立つ傷、錆びもありません。

【内装】
キーレスエントリーは動作中ですが、リモコンの付いたキーを回すとひっかかりがあります。(スペアーキーは問題ありません)
現在埋め込みNAVIが付いていますが、売却時に外しますので、オーディオレスになります。
現在付いているパイオニアのトゥイータ付きフロントスピーカーは、そのまま残しておきます。
その他、気になる汚れ等はありません。

【エンジン】
絶好調と言っても良いと思います。
オイル漏れもありません。

【タイヤ】
山は十分あります。

【下周り】
出品に伴い下周りを確認しました所、右前輪のダストブーツが破れていました。
売れるかどうは不明なので、このままの状態とさせて頂きます事ご容赦願います。

【その他】
日程調整後、現車確認可能です。
使用中のため走行距離は若干伸びます。
引き渡しは、次車の届く4月6日以降になります。
県内でしたら、手数料1万円で名義変更可能です。
落札者様で名義変更の場合、完了まで保証金3万円と免許証コピーをお預かりします。
(名義変更確認後、自動車税を引いた分を直ちに返金します)
近県でもし日程が合えば、市場価格で陸送も可能です。
落札後キャンセルの場合、キャンセル料1万円を頂きます。

【支払い】
支払は落札金額(リサイクル費用含む)+保証金(3万円)です。

【まとめ】
名義変更を行って頂ければ、実質自動車税と落札価格で乗れます


これを参考にして頂ければ、直ぐに書けると思います。


9. 出品その2


次は、ヤフオクのフォームに沿って必要事項を記入するだけです。

車検証を見ながら、一つずつ入力していけば良いと思います。






なお走行距離の状態ですが、よほど走行距離と車両の状態に乖離がない限り、実走行と記入して問題ないと思います。

要点は、落札者に無用な心配や損失を与えない様、正確に且つ誠実に記入する事です。


10.金額


金額はお任せですが、私は開始価格を3万円、即決価格を6万円にしました。

即決価格は、できればもう少し高くしたかったのですが、ダストブーツが破れていたので、控え目にしておきました。


11. 落札


出品後数日で即決価格で落札されました。

できれば出品中もしくは落札後に現車の下見をして頂ければと思っていたのですが、落札者の都合でそれは叶いませんでした。

ただし今回は殆ど問題の無い車両でしたので、受け渡し日の確認でも特別不安もありませんでした。

ですので、もし出品中の下見を望まれる場合は、即決価格は付けない方が良いかもしれません。

なおヤフオクにおける一般商品の最長出品期間は1週間ほどですが、クルマの場合最長2週間が選択できます。


12. 引き渡し


引き渡しは、最寄りの駅前で平日の午前中に行いました。

落札者は他県の方でしたが、その日のうちに地元の軽自動車協会に寄って名義変更する予定との事で、平日の引き渡しになりました。

そこで車両をチェックして頂き、必要書類一式をお渡し、落札金額+保証金を受け取り、落札者の免許証の写真をスマホで撮って、全て完了です。

最寄りの駅から自宅まで、歩いて帰る予定だったのですが、たまたま雨が降ってきたため、自宅まで送って貰いました。

なお受け渡し時に、ガソリンは1/4以上入っていれば、十分でしょう。


13. その後


その後落札者より、名義変更された車検証のコピーが送られてきましたので、保証金を落札者の銀行口座へ振り込みます。

なお今回は期末を跨いだ取引だったため、自動車税を引いた分を返却します。

その後、当該車両の自動車税の納付書がこちらに届いたので、納金後レシートを落札者に送付して、全て完了です。

落札者の話によれば、クルマは調子良く動いているとの事で、良い買い物ができたと喜ばれていました。


14. まとめ


いかがでしたでしょうか?

今回は車両の状態が良かったので、特に問題なく進んだケースかもしれませんが、よしんば多少の不具合があっても事前に伝える事で、トラブルは回避できると思います。

どうしようかと悩んでいる方は、是非挑戦して頂ければと思います。

なお最後にもう一つアドバイアスをお伝えすると、クルマの個人売買を行う場合は、時間に余裕を持って行う事です。

例えば、引っ越しが近付いてきていて、いつまでに売らなければいけないとのタイムリミットがあると、どうしても余裕のある対応ができなくなりますので、出品は遅くともタイムリミットの数カ月前に行なうのがお勧めです。

もし余りに早く売れてしまうと困る様な場合は、譲渡可能日を出品説明に書いておけば問題ありません。

本書がお役に立てば幸いです。





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