素人でもできる
HDDの修理と復旧方法



目次


  1. はじめに

  2. 現象確認
   1)概要
   2)必要な物
   3)USB変換アダプタとの接続
   4)コンピュータ画面の確認

  3. 原因究明
   1)概要
   2)ディスクの管理画面の確認
   3)まとめ

  4. HDDのソフト故障
   1)概要
   2)必要な物
   3)データ復旧処理


  5. HDDのモーター回転不良
   1)概要
   2)HDDを暖める
   3)モーターを手で回す
   4)モーターを別のHDDで駆動する


  6. HDDの回路基板不良
   1)概要
   2)必要な物
   3)USB変換アダプタとの接続
   4)回路基板の取り外し
   5)交換用回路基板の取り外し
   6)回路基板の交換及び動作確認
   7)不揮発性メモリーの探索
   8)不揮発性メモリーの交換
   9)動作確認


  7. 専門業者に依頼する
   1)概要
   2)特徴
   3)申請書


1. はじめに


ハードディスクドライブが故障した!

   

もしかしたらいつかあるかもしれないと思いつつ、家族の写真などが入ったハードディスクドライブ(以降HDDと呼びます)がバックアップ無しに壊れると、誰もが一瞬凍りつく瞬間です。

折角RAID機能(復元機能)のあるHDDでありながら、大容量に目がくらみにRAIDゼロで使った事を後悔しても後の祭りです。

ネットで調べると、素人にHDDの修理は無理だのクリーンルームが必要だの色々な事が書かれていて、兎にも角にも何も触らず復旧業者にコンタクトしろと、誘導される事になります。


ですが、故障したHDDと同じタイプのHDDがあれば、素人でもそれなりの技量と知識があれば、かなりの確率で修理する事は可能です。

という訳で、基本的な修理方法と復旧方法をお伝え致します。

また最後に本紙読者から教えて頂きました、お勧めのHDD復旧業者をご紹介したいと思います。


2. 現象確認


1)概要


故障したHDDを復旧するに当たって、先ずやらなければいけないのが、単体HDDでの現象の確認です。

もうHDDが壊れているのは分かっていると思われるかもしれませんが、それはPCの中にあるときや、外付けハードディスクの中にあるときの話です。

 
PCも外付けHDDも、内部のHDDが壊れているとは限らない

もしかしたら故障の原因は、PCのマザーボードや電源回路の不良だったり、或いは外付けハードディスクの制御基板の可能性もありますので、単体HDDでも不良が発生するかどうか確認します。


2)必要な物


それでは、現象確認に必要な物を列挙しておきましょう。

①故障した単体HDD

先ず必要な物が、当然ながら故障した単体HDDです。


3.5インチと2.5インチの単体HDD

本来でしたらここでの最終確認が終わるまで、単体HDDが本当に故障しているかどうか断定できないのですが、ここでは簡単に故障した単体HDDと呼ぶ事にします。

これは当然お手元にあると思いますが、もしまだPCや外付けハードディスクの中でしたら、分解して取り出しておいて下さい。

   
故障した単体HDDを、PCや外付けHDDから取り出す

取り出し方が分からない場合は、ネットでご自分のPCや外付けハードディスクの分解方法を検索してみて下さい。

意外に親切に解説した記事が見つかるしれません。


②USB変換アダプタ(USB-ATA/SATA変換器)

次に必要な物が、USB変換アダプタです。

これは単体HDDに電源を供給し、更にPCとHDDをUSBケーブルで接続して交信するためのアダプターです。

     

これがあれば故障したHDDの復旧作業だけでなく、使わなくなった単体HDDを一時的に外付けHDDとしても使えますので、思い切って1台購入しておきましょう。

なおHDDのコネクタは、シリアルのSATAとパラレルのIDEがありますが、今時のUSB変換アダプタはどちらにも対応していますので、気にする事はありません。


IDEコネクタ(左)とSATAコネクタ(右)

③作業用PC

またこの作業を行なうには、正常に動く作業用PCが1台必要になりますので、事前に確保しておきましょう。

MACでも可能ですが、本書ではウィンドウズを使った復旧方法をお知らせ致します。


3)USB変換アダプタとの接続


それでは現象の確認作業に移ります。

先ず外した単体HDDにUSB変換アダプタを接続します。

具体的にはUSB変換アダプタ付属の電源コネクタと信号コネクタを単体HDDに差し込み、USBコネクターを作業用PCに差し込みます。


故障した単体HDDにUSB変換アダプタを接続する

そして最後に、USB変換アダプタに付属しているACアダプタの電源プラグを壁のコンセントに差し込みます。

電源を投入すると、HDD内部のディスク(円盤)がウィーンと回転し始めるのが分かると思います。

もしディスクが回転する気配がない場合、おそらくハード上の問題が発生していると思われますが、その場合でも以下の手順でPCでHDDを認識できるかどうかを確認しておきましょう。


4) コンピュータ画面の確認


USB変換アダプタを介して単体HDDと作業用PCを接続したら、以下の手順で作業用PCから”コンピューター画面”を開きます。

ウィンドウズPCの”スタート”から”コンピュータ”を選択して、”コンピューター画面”を開く。


そうすると、HDDの状態によって以下の2種類の表示が現れます。


【単体HDDを認識する場合】

もし単体HDDが本当に故障していれば、コンピューター画面には単体HDDは表示されない(PCが単体HDDを認識しない)と思います。

ですが、万一下図の様にうまく単体HDDを認識したら、急いで単体HDD内部のデータを作業用PCに吸い上げましょう。


単体HDD内のSystem Reserved (E:)とローカルディスク(F:)が認識された場合


この場合、単体HDDは正常で、単体HDDが入っていたPCもしくは外付けハードディスク側に問題があると言えます。

なお上の図の場合、単体HDDは一つなのですが、内部をパーティションで二つに分けて使っているので、ドライブEとドライブFの二つのディスクとして表示されています。

この場合必要なデータを吸い上げれば、それで無事終了です。


【単体HDDを認識しない場合】

上記は非常に幸運なケースで、HDDが本当に故障している場合、以下の様に単体HDDは”コンピュータ画面”に表示されないと思います。


単体HDDが認識されない(表示されない)場合

このため、次の章で故障の原因を更に調べてみます。




3. 原因究明


1)概要


前章で、単体HDDでも不良が発生する事を確認できた所で、次にやらなければいけないのが、故障の原因がハード的なものなのか、或いはソフト的なものなのかを把握する事です。

ハード的な故障とは、回路基板上の素子が故障したり、コネクタが接触不良したり、ディスク(円盤)に傷が付いたりした様に、物理的に何か部品が故障した場合を指します。

一方ソフト的な故障とは、ハード系は正常にも関わらずHDDに書かれたデータがおかしくて読み込めない場合を指します。

それぞれの原因によって、対処方法が異なりますので、以下の手順で切り分けます。


2) ディスクの管理画面の確認


先ず作業用PCを操作して、”ディスクの管理画面”でさらに単体HDDの状況を確認します。

具体的には、”スタート”→”コンピュータ”を右クリック→”管理”を選択します。


すると以下の”コンピューターの管理画面”が表示されます。


表示された”コンピューターの管理画面”のサイドメニューから、さらに”ディスクの管理”を選択します。

それで表示された画面を見れば、単体HDDがハード的に壊れているのか、或いはソフト的に故障しているのかが分かります。

それでは、一番良い状態から順に見ていきましょう。


【正常なディスクとして認識された場合】

もし単体HDDが正常な場合、”ディスクの管理画面”は以下の様な表示になります。


すなわち、作業用PC内蔵のHDDがディスク0と表示され、単体HDDがディスク1として表示され、内部構成も正常と表示されます。

この場合、前述の”コンピューター画面”においても、正常に外部HDDが認識されますので、必要なら”コンピューター画面”に戻って、重要なファイルをコピーしておきましょう。

既に述べました様に、もしPCが立ち上がらない、或いは外付けハードディスクがアクセスできないとしたら、不良の原因は単体HDDではなくPC本体、或いは外付けハードディスク側にありますので、本書における作業はこれで終了です。


【不明なディスクとして認識された場合】

2番目は、以下の様に表示された場合です。


この場合、作業用PCに内蔵されたHDD(ディスク0)の他に、詳細が不明ながら単体HDDがディスク1として表示されています。

これは、単体HDDはハード的には認識されているものの、単体HDD内部のデータを正常に読み込めない事を意味しています。

すなわちソフト的な故障が発生していますので、復旧ソフトを使えば内部のデータを取り出せる可能性があります。

ですので、次は4章のソフト故障にお進み下さい。

なお上記画面が表示される前に、下の”ディスクの初期化画面”が表示される事がありますが、当然ながらキャンセルを選択しておきましょう。


”ディスクの初期化画面”が表示されたらキャンセルを選択する


【ディスクとして認識されない場合】

一番悪い状態が、以下の様に”ディスクの管理画面”に単体HDDが全く表示されない場合です。



この場合、USB接続した単体HDDにハード的な問題がある可能性が高いので、5. HDDのモーター回転不良に進んでください。


3) まとめ


上記をフローチャートでまとめると以下の様になります。



ソフト故障かハード故障かが分かったところで、次章からいよいよ本格的な復旧作業に入ります。

もしソフト故障なら次章の4. HDDのソフト故障へ、ハード故障ならば5. HDDのモーター回転不良にお進み下さい。

なおここまでやってみてやっぱり自分には荷が重いと感じたら、7. 専門業者に依頼するにお進みください。




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