小学生でも分かるトルクと馬力の話 
(本当に早いクルマとは?)


 6. トルクと加速度の関係
  6-1. トルクから加速度を計算する方法
  6-2. ニュートンの第2法則
  6-3. クルマの加速度の求め方1
  6-4. クルマの加速度の求め方2
  6-5. GT-Rの加速度を計算する
  6-6. 加速度計算の応用編
  6-7. 加速度計算のまとめ
  6-8. 加速を良くするには
  6-9. 0-100km/hタイムの罠(2017/4/6:追加)

第6章:トルクと加速度の関係
(ニュートンの第2法則を使って、トルクから加速度を求める)


6-6. 加速度計算の応用編


それでは上記を応用して未知のクルマの加速度を求めてみましょう。

とするとやはり今話題の、トヨタ86(BRZ)とCX-5ディーゼルでしょうか。


  
トヨタ86(BRZ)            CX-5ディーゼル


まずトヨタ86ですが、4000回転でトルクカーブに落ち込みがありますが比較的フラットですので、平均トルクを17kgf・mとします。

また高回転エンジンとは言え、さすがにGT-Rの様に2速で時速100kmまでのカバーするのは難しいでしょうから、1速~3速のギヤ比(15~16)の間を取って2速の9を平均ギヤ比とします。

これを前述の式に入れると以下の様になります。

86の加速度 = トルク/車重
= (トルク×重力加速度×ギヤ比/タイヤの半径)÷車重
= (17kgf・m X 9.8m/s2×9 / 0.32m)÷1230kg
= 3.8m/s2
 
0-100km/h到達時間 = 速度/加速度
= 100km/h ÷ 3.8m/s2 ÷3.6km/
= 7.3秒


次にCX-5(ディーゼル)ですが、2000回転をピーク(42.8kgf・m)にトルクは下降していますのですので、平均トルクを控えめに26kgf・mと見積もります。

またこちらも3速で時速100kmまで達するとして、1速~3速のギヤ比が14~6ですので、やはり間を取って2速のギヤ比の8を平均ギヤ比とします。

これを前述の式に入れると以下の様になります。




CX-5の加速度 = トルク/車重
= (トルク×重力加速度×ギヤ比/タイヤの半径)÷車重
= (24kgf・m X 9.8m/s2×8 / 0.3m)÷1510kg
= 4.2m/s2
 
0-100km/h到達時間 = 速度/加速度
= 100km/h ÷ 4.2m/s2 ÷3.6km/h
= 6.7秒


これからすると、トヨタ86よりディーゼルのCX-5の方が早いという事になりますが、実際はどうでしょうか?

もしかしたら大多数の方が、ディーゼル車がスポーツカーより早い訳が無いので、上記計算はどこか間違っていると思われているのではないでしょうか?

でも騙されたと思ってもう暫くお付き合い頂ければ、あながちこの計算が間違いでない事を分かって頂けると思います。

その後、本記事をお読み頂いた読者より、雑誌「Driver 2012年8月号」でBRZ(86)とCX-5の同一条件における加速試験結果が記載されているとの情報を頂きました。

それによりますと以下との事です。

項目 0→60km/h 0→100km/h
BRZ(AT)の加速試験 4.23秒 8.56秒
CX-5の加速試験 3.96秒 8.66秒


生憎前段の計算値とはかなり異なりますが、0→60km/hまではCX-5の方が速かったのは間違いない様です。

という事は、スタートから33m(=3.96s×1000m/3600s/2)地点までは、CX-5が速かったという事になります。

事実(試験結果)は素直に受け止めるべきなのですが、どうもCX-5が遅い様な気がします。

CX-5で2速スタートしたらどうなるか、知りたい所です。




6-6. 加速度計算の応用編


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6-7. 加速度計算のまとめ






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