小学生でも分かるトルクと馬力の話 
(本当に早いクルマとは?)


 6. トルクと加速度の関係
  6-1. トルクから加速度を計算する方法
  6-2. ニュートンの第2法則
  6-3. クルマの加速度の求め方1
  6-4. クルマの加速度の求め方2
  6-5. GT-Rの加速度を計算する
  6-6. 加速度計算の応用編
  6-7. 加速度計算のまとめ
  6-8. 加速を良くするには

第6章:トルクと加速度の関係
(ニュートンの第2法則を使って、トルクから加速度を求める)


6-7. 加速度計算のまとめ


今までは、あくまでもトルクと車重だけで加速度を計算してきましたが、クルマの場合、タイヤの摩擦抵抗、空気抵抗などが加わりますので、それらを考慮すると以下の様になります。

加速度=(トルク-摩擦抵抗-空気抵抗)÷車両重量

この式が何を表しているかと言うと、加速性能を上げるには、クルマのトルクを上げて、抵抗を少なくし、且つ車体を軽くする事だと言う訳です。

またもう一つ極めて重要な意味を含んでいるのですが、何だか分かりますか?

もったいぶってしまいましたが、この場合でも加速度の計算式には馬力は一切出てこない事です。

すなわち自動車ジャーナリスト達が言う、”馬力が高ければ加速が良い”というのは、この式からも間違いなのを分かって頂けると思います。(正しくは、トルクが高ければ加速が良いです)

更に細かい加速度の計算は、専門家や各種シミュレーションソフトにお任せするとして、この加速度に時間を掛ければその時点での速度が求められます。

あれ?スピードは馬力から求めるのではなかったのかと思った方は、さすがです。

確かに前章で馬力からスピードを求めましたが、そのときのスピードとは等速のときでした。

今回のスピードは加速している時ですので、加速度(元になるのはトルク)から求めます。




6-8. 加速を良くするには


加速を良くするには、車重を減らすか、トルクを上げれば良いと分かって頂けたのではないでしょうか。

ですので、滑っていないタイヤのグリップを上げたり、負荷になるリアウィングを付けたりすると却って加速は低下します。

でも車重とトルクがどの程度加速に影響するかは、なかなか掴めないのではないでしょうか?

という訳で、前記しましたトヨタ86を例にして、減量したりトルクアップさせると、どのぐらい加速が良くなるか計算してみましょう。

先ず、オリジナルのトヨタ86から50kg100kg減量した場合、0-100km/h到達時間はどれくらい早くなるか計算すると以下の様になります。

減量 0-100km/hの到達時間
オリジナル   7.3秒
50kg(4%)減量   7.0秒(4%改善)
100kg(8%)減量   6.7秒(8%改善)


次に、トルクを全体的に1kgf・m2kgf・mアップしたらどうなるか計算してみます。

トルクアップ 0-100km/hの到達時間
オリジナル   7.3秒
1kgf・m(4%)アップ   6.9秒(5%改善)
2kgf・m(8%)アップ   6.5秒(11%改善)


恐らく一般車で50kg以上減量するのはかなり難しいと思いますが、それでも期待したほど加速が良くなっていないのに対して、トルクが全域で1kgf・mアップすると加速が思った以上に良くなる事が分かります。

すわち、加速度を良くするには、減量よりトルクアップの方が効果が得やすいと言えます。

ただし、減量はエネルギーの節約になるのに対して、トルクアップは通常さらにエネルギーを消費する事になるのを忘れててはいけません。




6-7. 加速度計算のまとめ


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6-6. 加速度計算の応用編

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第7章: トルクに関する誤解






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